34.身分制度
ゼロスを加えた
たちは、王立研究所へと向かっている。
王立研究所はメルトキオの東。クルシスの輝石の研究もしている研究所でまずは情報を得ようということになった。
町はサイバックといって大陸としては隣の大陸になる。
ひとつの国で随分はなれた領土を持っているものだ。
その大陸をつなぐのが現在置であるグランテセアラブリッジだった。
「すげーでっかい橋だなぁ」
外海をはさんで大陸同士をつなぐのだから半端ではない。
おそらくこれほどの建造物はシルヴァラントにはなかっただろう。
あんぐりと口をあけながらロイドたちは端の入り口でそそり立つアーチを見上げている。
大陸間をつなぐだけあり名前の通り、距離もかなりのものでむこうはかすんで見えた。
対岸は見えるが橋の出口が見えないところがポイントだ。
これからここをひたすら歩くと思うとげっそりする。
「聞いて驚け田舎もの。
こいつはフウジ大陸とアルタミラ大陸をつなぐ唯一の跳ね橋だ。
制御に三千個のエクスフィアが使われてるんだぜぇ」
「三千個…」
「三千人分の命、か」
橋の側面にはずらりとエクスフィアらしき石が埋め込まれていた。
それらは海からの照り返しを浴びてきらきらと輝いて、何も知らぬならただ見事だと思えたろう。
けれどロイドたちの顔はそれぞれに沈んだだけであり。
「ん?何よ何よ暗い顔しちゃって」
「話しておきましょうか」
長い道のりだ。
リフィルが話し出そうとするとエレカーと呼ばれる乗り物がやってきて、すぐ隣へ止まった。
ゼロスが手配していたらしい。
正式な呼称は「エレメンタルカーゴ」。
マナを原理に動く機械で、エクスフィアで制御された輸送用の小型乗用車らしい。
車輪はなくホバークラフトのような外観だった。
テセアラの技術力は
のいた世界をも上回るものなのか、少し違和感を抱いてみる。
ともあれこの長いグランテセアラブリッジをエレカーに乗り込んで渡ることになった。
ひたすらまっすぐな道で操縦用のだ輪を握ることなくゼロスは黙ってリフィルの説明を聞いていた。
「ハードな話だな。それマジもんなのか?」
ようやく声を上げたのは話も終盤という頃だ。
「こんな嘘つくかよ」
確かにロイドがつく嘘にしては知的過ぎる。
はいろいろな意味のこもった吐息をひとつつく。
「そうはいっても死んだ人間は帰ってこないんだ。人間、ポジティブに生きようぜ〜」
「前向きなのか軽薄なのか」
「軽薄なんじゃないですか」
やれやれ、とリフィルがかぶりを振ると
がきっぱりと二者択一を図る。
がくりとゼロスの肩が見るからに大きく下がった。
「うわお、辛口。俺様へこみそう〜」
は開いている窓から塩の香をかぎながら水平線を見た。
やがてグランテセアラブリッジのいくつかめの高いアーチの影をくぐるとはるかに広がる地平線。
なんだかんだで中ほどまで来たのだろうか。
見えてきた地平も山もアルタミラ大陸のものだろう。
「そんなわけで、みんなのあだ名を決めたいと思う」
暇なのか、黙っていられないのかまた唐突に話題を繰り出すゼロス。
「何だよ。いきなり」
「俺様は「ゼロスくん」」
聞いてない。
目をハートにしそうな勢いでゼロスは両手を組んでこれでもかというくらいあだ名とやらをつけていく。
「プレセアちゃんが「おちびちゃん」。
コレットちゃんが「天使ちゃん」
ロイドとジューダスは「おまえ」ジーニアスが「ガキ」」
それ、ニックネームじゃないから。
は聞いてないふりをする。
「んでリフィル様が「ゴージャスウルトラクールビューティ」」
「…」
「あ、
ちゃん今、笑った?」
「笑ってません」
あえて言うなら失笑、というべきか。
冷笑でもいい。
「いやよ、そんなの」
ウルトラクールビューティリフィルは素直に提案を却下する。
「え〜じゃあ、女王様!」
「あのね…もう少しまともなのはないのかしら」
あだ名をつけられる事については意外なことに前向きらしい。
「先生は先生だろ」
「ん?そうか…先生ってのもいい響きだよなぁ
魅惑の女教師か。うひゃひゃ」
「もう、勝手にしてなさい」
「じゃあ「リフィルせんせ〜v」でね!」
結局先生のままで決まったらしい。
「さてさて、
ちゃんはどうするかなぁ」
「無理につけなくてもいい。それよりゼロスくん」
「おっ、さっそく君付けか、いいねいいね〜」
「ちょっと鬱陶しいから黙ってて」
「……」
そしてロイドとジーニアスに笑われるゼロスであった。
「それにしても花が多いのに、みんな笑わないんだなぁ」
「何の話だよ」
「みんなはみんなさ、特に女の子v ハニーたちは笑ってるほうが絶対!かわいいぜ〜?」
「お前がへらへらしすぎているだけじゃないのか?」
ジューダスの一言にずばり、と音がした気がするのは気のせいではあるまい。
「コレットは笑いたくても笑えないんだ、そんなこというな!」
「わ、悪かったよ。熱いやつだなぁ」
そういわれてプレセアを見る。
彼女は確かにコレットに似ている気がする。
生気のない、というよりは人形のようなまなざし、それに首筋につけたひときわ大きなエクスフィア。
ウゥゥン…とエレカーの駆動音が小さくなってエレカーはゆっくりと停止した。
いつのまにかアルタミラへと到着していたらしい。
サイバックは目の前だった。
* * *
サイバックは学園都市である。
町に入るといきなり迎えてくれたのは鋼鉄製の分厚い門だった。
いつから開きっぱなしなのか大分さびてはいる。
けれど、建物もいたるところで鋼のようなものが使われており学園都市というよりは一見して工房都市のようにもみえた。
道脇に露天を構えるジャンク屋を通り過ぎて、広場のフェンスを横目に奥へと進む。
町の一番奥に王立研究所は構えられていた。
あらかじめ連絡があったのか、受付はすんなり通してもらいひとつの部屋へ入る。
やはり話は承知済みだったのだろう。
手短に挨拶を済ますと研究員はさっそく本題に入った。
手元にあった資料に視線を落としながら話す。
「コレットさんの症状の報告を受けて我々は神子ゼロス様のクルシスの輝石を調査した資料に注目しました。」
「ほうほう俺様の輝石が役に立ったんだな?」
「クルシスの輝石はエクスフィアの進化系と考えられます。二つの結晶体はともに無機生命体ですから」
「なんですって!」
それを聞いて驚きの声を上げたのはリフィル。
どう見ても同じものだったので先入観のない
にとっては驚くようなことでもない。
「むき…なんだそりゃ」
「無機生命体。つまり、エクスフィアも生き物、ということだ」
ジューダスの一言に驚きを隠せないロイド。
彼も先入観のないのは同じだろう。
それに、人に寄生して目覚めるというのだから生命体というのも当然といえば当然の可能性でもある。
いずれ、いまさら驚くべきことでもないこれらの事象にパーティ内の反応は二つに割れた。
「二つの結晶体はどちらも他の生命体に寄生し、融合する性質を兼ね備えています」
更に所員の説明は続く。
だから
はエクスフィアをつけろと言われても拒むだろう。
身体能力が跳ね上がったとしても得体の知れないものに寄生されるなどぞっとしない話だ。
「この時、要の紋がないと体内のマナがバランスを崩し、暴走すると考えられます」
「だから要の紋なしのエクスフィアは人をモンスターに変えちゃうんだね」
「そのとおりです。つまりクルシスの輝石がエクスフィアと同質のものである以上、現在のコレットさんはクルシスの輝石に寄生されていると推測されます」
「なるほどね、だとすると封印開放の儀式はクルシスの輝石による融合を促進させるものなのかもしれない。
興味深いわ」
変な方向で興味を持ち始めたリフィルをよそにロイドは話の先を促す。
時々彼の言うことは誰よりも的を得ていることがあった。
「そんじゃあ要の紋があれば彼女も元気になるんだな?」
「そうですね、要の紋があればこの方はクルシスの輝石を自由に操れるようになるはずです。」
「だったら!」
俺が作る!とばかりにロイド。
無論、作れないことはわかっている。
要の紋はドワーフの秘術でもある。作れなくても既にできたものを合わせてやればいいのだ。
それくらいのことはロイドにもできた。
「でも要の紋が必要なんでしょ?どこにあるのさ」
「そりゃーここは研究所ってくらいだから…なぁ?」
「え?えぇと…それは」
「神子様ご一行が世界のために必要としているものがここにはないってか?」
「…はい…あります」
出せ。
と言わんばかりのゼロスのわざとらしい笑顔についに研究員は折れた。
貴重な研究材料を失った悲嘆からか彼はひとつ重々しいため息をついたのだった。
一度誰かの体に使用された要の紋は、他の者にはなじまない。
だから壊れているとはいえ手付かずの要の紋が手に入ったのは幸いだった。
翌日。
ロイドはコレットの首に埋まるクルシスの輝石に合うように作った首飾りをコレットの前に差し出した。
「少し遅くなっちまったけど…誕生日プレゼントだ」
そっと手を回して正面の飾りを輝石に合わせる。
しかし、彼女からは何の反応もなかった。
「要の紋が不完全なのかも…ダイクさんに力を借りたらどうかな」
「ダイク?」
首をかしげたゼロスにダイクのことを語って聞かせるとゼロスは大げさに首を振ってみせた。
「おいおい、シルヴァラントに帰らせるなんてことできるわけないだろ。俺様は監視役なんだぜ?」
「じゃあ一緒に来ればいいじゃない」
「な…」
「そうだぜ、慈悲深い神子様」
「マジ?」
「あなたはフェミニストなのでしょう?」
「うっ」
「コレットを助けるためだもん、黙っててくれるよね〜」
、ロイド、加えてリフィルとジーニアスまでコンボを食らってさすがのゼロスも折れた。
ジューダスの呆れたような笑いが追い討ちをかけている。
そもそもコレットを助けることに関しては問題はないはずだ。
だが彼が同意した、そのときだった。
「神子様、聞かせて頂きましたぞ。
テセアラ滅亡に加担した反逆罪として、神子様とその者たちを反逆罪に認定します。」
どこにいたのか、というほどの騎士と思しき人数がばらばらと鎧の音を立てながら道をふさいだ。
反逆罪、と捉えられるにはあまりにも安直ではないか。
同じ感想なのかゼロスは皮肉げに口の端をゆがめてはき捨てた。
「ちっ、随分とタイミングがよすぎるじゃねぇか。教皇騎士団さんよぉ」
「教皇様のご命令です。神子様に王家への反逆の疑いがあるため監視せよ、と」
「よーく言うぜ。どっちが反逆しようとしているのやら」
「とりおさえてサンプルをとれ。天使の方はいい。下手に近寄ると殺されるぞ」
「いてぇ!なにするんだよ」
「…っ」
強靭な力に押さえつけられて注射器のようなものを腕にねじ込まれる。
長針は付いていないようだが一瞬ぢくりとした痛みには顔をゆがめた。
やられてないのはゼロスだけだ。
この事態に参ったように天を仰ぎながら片手をひらつかせる。
「罪人は捉えられる前に生態検査を受けるんだよ。
こっちには身分制度があるからな」
身分制度、といわれても腑に落ちない。
人間同士に身分をつけるならこんなことはしないはずだ。
けれどそんなことを行う理由はすぐにわかった。
「ハーフエルフには見た目が人間と変わらないやつもいる。そいつらを確認する必要があるんだ」
それは人を超えた生物種による差別。くだらないことこの上ない。
「た、大変です!適合しました!」
しかし、無関係には終わらなかった。
ジーニアスとリフィルが適合してしまったのだ。
「ハーフエルフだと?おまえたち、まさか…」
「そうよ」
「姉さん!」
ショックを受けたのはむしろロイドたちだった。
彼らは二人がハーフエルフだと知らなかったのだから。
はアスカードの一見以来薄々そうではないかと思っていたが、思ったところで暴露させるつもりもなくそのままだった。
偽ることに重要な意味があるなら自分から話すまで待つしかない。
しかし、その前にこんなばれ方をしてしまうとは…
「今更隠しても仕方のないことだわ」
「低脳なハーフエルフがずうずうしい身分詐称だ」
図々しいのはどちらなのか。
一様に同じ格好で居並ぶ騎士団に
は苛立ちの視線を向ける。
「低脳…?どっちが低脳だ。肉弾戦しか脳のない人間が」
「っなんだと!?」
「大体、生態検査をしなければわからない小さな違いをちまちま持ち出していること自体が矮小だ。
魔術と生半可な剣術のどちらが強いと思う?なんならここで全員ふっとばしてやろうか」
「
、やめておけ」
ことに人間の矮小さには慈悲がない。
今しも水月を抜き放ちそうな
を制してジューダスはおとなしく検査を受けた。
その姿に、
も押し黙る。
もう一言言ったなら自分が殴られているかもしれないのに、とジューダスは内心息をつく。
「そっちの世界じゃ知らないが、こっちじゃハーフエルフは身分制度の最下層なんだよ」
「ハーフエルフがいざ徒党を組んだら人間のほうがかなわないのに?」
「
!」
別に実際そうだったらと言っているわけではない。
けれどそれはディザイアンという存在でも立証済みだった。
魔法を使う彼らに人間はエクスフィアなしでは叶わない。兵器があればあるいは…かもしれないが、それを作る頭がここにいる教団騎士団にあるとも思えなかった。
「ハーフエルフの罪人は間違いなく死刑だ」
「そんなバカな!」
「その二人を連れて行け」
何らかの形でここを脱出して二人を救出しなければならない。
大人しく連行されようとするその背を見ながら、次の算段をは練り始める。
ここで屠ってもいいのだろうが、ジューダスが止めたのだから一人で走ることは得策ではないだろう。
結局リフィルとジーニアスは連れて行かれ、残りは地下へと閉じ込められることになった。
しかし意外なことに、牢のように堅固なそこは、暗い研究室だった。
緑の髪の男女が一人づつ…
ランプの下で作業にいそしんでいる。
その髪の下にのぞくのはつんととがった耳だ。
エルフか、ハーフエルフか。
「せっかく人間に生まれたんだから、おとなしくしていればいいのに」
女の方がめがねの端を持ち上げて、観察するように一同を見やった。
その言葉で、彼女はハーフエルフであるということは理解できた。
でなければ、こんなところに「閉じ込められて」研究させられてなどいないだろう。
つまるところ、ここはそういう場所なのだ。
研究室という名の、ハーフエルフの牢獄。
「俺たちは何もしてない!」
女はどうでもよさそうに、それでも珍しそうに近寄ってきた。
その時、意外な反応を見せたのがプレセアだった。
「う…来ないで…」
感情を見せないその表情が、恐怖…のような色を浮かべてあとずさる。
ふるふると振られる顔を見て女は何かに気づいたようだった。
「ケイト、その子は…」
「プレセア?プレセアね?どうしてあなたまでここに!」
ケイトと呼ばれた女はロイドたちの後ろに隠れるように背を向けたプレセアに驚きの声をあげる。
地下にその声が残響を伴って消えた。
「プレセアを知っているのか?」
「そ、それは…」
言い淀む。
「王立研究院のハーフエルフが人間の子供と知り合いねぇ…おかしいじゃねぇか」
「どうしてだ?」
「言ったろ。この世界じゃハーフエルフはゴミ同然だ。
王立研究院で働くハーフエルフは一生研究室から出してもらえない。…一生な」
やはりここは研究室と言う名の牢獄だったのだ。
地下特有の湿ったにおいが鼻をついた。
「で、どうしてそんなハーフエルフとプレセアが知り合いなんだ」
「その子はうちのチームの研究用サンプルよ」
「研究?何の研究だ」
「人間の体内でクルシスの輝石を生成する研究。
理論はエクスフィアと変わらない。人間の体内にゆっくりと寄生させて…」
「ふ、ふざけるな!
それじゃあまるでディザイアンがエクスフィアを作っていたのと同じじゃねぇか!!」
「こわいね。…それを人間がやらせてるんだから、やっぱりどっちが低脳なんだかわからない」
はため息をついてかぶりを振った。
「何?なんの話?」
無論、ケイトがそれをわかるはずもなかった。
そうだろう。この研究室から一歩も外に出たことがない者は善悪の判断さえままならなくなるものなのかもしれない。
「人の命を何だと思っているのか、って言ってんだよ」
続けるつもりはなかったが、ロイドはそうとったようだった。
しかしケイトは開き直ったようにめがねに触れながら胸を張った。
「その言葉、そっくりそのまま返すわ。あんたたち人間はハーフエルフの命を何だと思ってるの」
「同じに決まってるだろうが!」
「同じ?本当に同じだと思っているの?」
嘘をつくな、とばかりにケイトはかぶりを振りながらどこか自虐的に笑う。
「そいつはテセアラの人間じゃない」
その時、暗がりが煙ったかと思うと掻き消える煙幕の代わりに影が揺らめいた。
暗い地下の中でそれがしっかりと形どられるとそれはしいなだった。
「しいな!どうしてここが」
「詳しい話は後だ。ジーニアスとリフィルがメルトキオに連行された」
「そうだ、こんなところでのんびりしてる場合じゃなかった」
忘れるなよ。
「あんたたち逃げるつもりなの?」
逃がすつもりはない、といった韻でケイトがひきとめようとする。
「こいつは親友のハーフエルフを助けに行くつもりなんだ
どうする?ハーフエルフのお姉ちゃん」
「……だ、騙されないわ。人間がハーフエルフを助けるなんてあり得ない」
「それじゃあ、お前の思考は一生あの研究者にはわからんということだな」
「?」
ジューダスの、ケイト以外の誰かに投げられた声に視線が集まる。集まったのはジューダスではなくに、だった。
誰もが口を開こうとしないので仕方なさそうにジューダスは続けた。
「ハーフエルフは人間の力とエルフの魔力を兼ね備えた優良種、だそうだが?」
「う、うそ…」
「嘘だと思うならそれでもいい。けど、そんなこといってると一生劣等感に際悩ませられることになるよ。
私たちはジーニアスとリフィルを助けに行く。邪魔をするつもりならいつまでも問答しているつもりはないからね」
「って言ってもどうするんだよ」
「しいなはどうやってここに入ったの?」
「ずっと隠遁の術で一緒だったさ。」
「コリンは扉の外に出られる?」
「まかせてよ」
言うが早いか、しいなと一緒に現れたぬいぐるみのような精霊は煙とともに掻き消えた。
それからかちゃん、という開錠の音。
「やったぜ!」
「ま、待って!」
「?」
早速外へ出ようとすると引きとめたのはケイトだった。
まだ信じられないといった顔をしている彼女は意外な提案を持ち出した。
「そのハーフエルフをつれてきて。もしその話が本当だったらプレセアを実験体から開放してあげる」
